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Council report
時差Biz協議会レポート
平成29年度に開催された、時差Biz協議会の実施レポートです。
第2回 快適通勤プロモーション協議会
当日のプログラム
快適通勤ムーブメント「時差Biz」開始が目前に迫った7月6日(木)、
都庁第一本庁舎大会議場で「第2回 快適通勤プロモーション協議会」が開催された。
鉄道事業者、参加企業約230社(7月6日時点)の代表企業が、「時差Biz」への具体的な取組内容や意気込みを紹介し、
機運を高めるべく協議会はスタートした。
小池知事による「時差Biz」の必要性と期待
協議会の開始を待つ会場に、電車の発車を知らせるメロディーが流れ、司会者の「第2回快適通勤プロモーション協議会を開催いたします」の掛け声とともに、快適通勤プロモーション協議会がスタートした。
まず、小池知事から時差Bizについて改めて説明があった。4月に開催した第1回快適通勤プロモーション協議会を振り返りながら、満員電車の解消には、働き方の意識を変えることが重要であり、皆で一斉に始めることがポイントだと熱く話を進めていく。
「おかげさまで、本日までに多くの企業にご賛同いただきました。東京都も7、8月を“都庁ライフ・ワーク・バランス推進月間”として、時差勤務、テレワーク、フレックスタイム、サテライトオフィス体験など、働き方改革への試みを結集し、職員の“朝活”を応援するなど、時差Bizをしっかりと盛り上げていきたい」と東京都の取組も紹介した。
その後、時差BizのPR動画を紹介し、駅、電車内のモニター、さらには、新宿駅の西口広場にあるデジタルサイネージやホームページ、YouTubeなどで、動画公開することや、駅、電車内にポスターを掲示するなど、様々な広告媒体を活用して、時差Bizを広報していくことを説明した。
さらに、時差Biz期間終了後には、積極的に取組んだ企業や団体に向けて“時差Biz推進賞”の進呈があることにも言及。本日参加された松本零士様にも協力いただき、特別賞を設け、次回、第3回協議会で表彰を実施することを告知して、参加者を盛り上げた。
最後に「クールビズの次は時差Bizとご記憶いただければと思います。時差Bizを定着させるために、皆で一緒に始めてまいりましょう」と話を締め括った。
総務省ご挨拶
小池知事の「時差Bizについての説明」の後、総務省政策統括官情報通信担当、今林顕一様からご挨拶をいただいた。
時差Bizにも関わる“テレワーク”は、環境保護や、ワーク・ライフ・バランス、働き方改革や生産性の向上にも非常に効果があり、政府の中では厚生労働省、経済産業省、国土交通省と協力をしながら進めていることを説明いただいた。
「3年後の7月24日、東京オリンピックの開会式が行われ、大会期間中は、交通混雑が予想されます。ロンドンオリンピックではテレワークを導入して大きな効果を上げました。そこで、7月24日を“テレワーク・デイ”とし、企業等へテレワークの一斉実施を呼び掛けることとしました」。と東京オリンピックに向けてテレワークが必要不可欠であることを述べた。
「時差Bizとともに、テレワークの普及を多くの企業・団体の皆さんとともに推進していきたいと思います」という言葉で挨拶を締め括った。
経済産業省ご挨拶
続いて、経済産業省大臣官房審議官IT戦略担当、竹内芳明様にご挨拶をいただいた。
かつて地球温暖化対策として打ち出された“クールビズ”は、今や広く社会全体に行き渡り、服装に対する私たちの常識を覆して、今や当たり前のレガシーになっていることを引き合いに、今度は時差Bizが働き方変革を実現すべく、ここから新しいレガシーを一緒につくっていきたい、と話を進められた。
「時代の変化とともに、働き方の変革が求められています。私たち経済産業省は、東京都をはじめとする地方自治体、事業者の皆様、関係府庁の皆様と一緒になって、テレワークをはじめとした働き方改革の普及を進めてまいりたいと思います。皆様と一緒に一つの歴史のページを開けていきましょう」と今後に向けた意気込みの言葉で挨拶を締めくくった。
松本零士様ご挨拶
続いて「銀河鉄道999」などで有名な漫画家の松本零士様から、ご挨拶をいただいた。
「今回の時差Bizのアイデアはすばらしい。各社の通勤の時間差があると、非常に楽になるのではないでしょうか。その時間差がうまくバランスがとれていればすばらしいことだと思います。元気よく働くために時差Bizを成功させてください」と協議会の参加者に向けて、力を合わせて頑張ってほしいとのエールをいただいた。松本零士様には、時差Biz表彰制度にもご協力をいただく予定である。
スクリーンには、松本零士様の作品が写され、スマートフォンなどで写真を撮る参加者が多く見られた。
時差Biz期間中の鉄道事業者の取組紹介
続いて、鉄道事業者から、時期Biz期間中に実施する取組の紹介コーナーに進む。参加は下記の12社。 各鉄道事業者の代表者が登壇して、下記のような具体的な取組が紹介された。
- ・朝の指定の時間帯に、改札または専用機へのタッチ、駅の売店、指定の列車などを利用した人に対し、ポイントが付与されたり、景品が当たる「ポイント付与について」
- ・スマートフォンのアプリや鉄道会社のホームページ、駅のポスターなどを活用して混雑情報を伝える「混雑の見える化」
- ・指定のチケットを購入することにより、通勤時間帯でも座って通勤できる「着席サービス」
- ・時差Biz期間中に通常ダイヤにない列車を臨時に運行する「臨時列車の運行」
- ・時差Bizをより多くの利用者に知っていただくため、駅におけるポスターの掲示やリーフレットの設置などを行う「広報の協力」
鉄道利用者にとってはどれも非常に興味深い内容で、会場では熱心にメモを取る参加者も見られた。
※時差Biz期間中の取組の紹介については、『協議会スライド(一部)』をご参照ください。
参加鉄道事業者
- ・東日本旅客鉄道株式会社
- ・東武鉄道株式会社
- ・西武鉄道株式会社
- ・京成電鉄株式会社
- ・京王電鉄株式会社
- ・小田急電鉄株式会社
- ・東京急行電鉄株式会社
- ・京浜急行電鉄株式会社
- ・東京地下鉄株式会社
- ・首都圏新都市鉄道株式会社
- ・東京臨海高速鉄道株式会社
- ・東京都交通局
参加企業代表9社による時差Biz宣言
鉄道事業者の取組紹介に続いて、参加企業を代表した9社が登壇。時差Bizに資する各社のユニークな取組を、各社1分程度のマイクリレー形式でご紹介いただいた。各社時差Bizを活用して今後の働き方改革に繋げる想いを語った。
- ・エス・エー・エス株式会社 代表取締役 青山秀一様
- 「当社は、“全ては笑顔のために”をモットーに、テレワークを実施させていただいております。テレワークと今回の時差Bizをぜひとも推進していきたいと思います」
- ・株式会社エフスタイル 代表取締役 宮田志保様
- 「現在、社員1名が育児休暇中、2名がサテライトオフィス勤務。もう1名が在宅勤務で、あと外部のパートナー約300名が完全テレワークの形で仕事を進めています」
- ・鹿島建設株式会社 人事部長 真辺文宏様
- 「東京地区に勤務している、現場も含めた5000人程度の従業員全員を対象にしまして、コアタイム付きのフレックス制度を適用いたします」
- ・日本航空株式会社 人財戦略部 アシスタントマネジャー 久芳珠子様
- 「時間と場所のフレキシビリティを高めると生産性があがる、これは本当だと実感しています。早朝、アイスコーヒーを配るなど、社内を盛り上げて、すそ野を広げていきます」
- ・日本マイクロソフト株式会社 執行役員 常務 パブリックセクター事業本部長 織田浩義様
- 「当社がパッションをもって取組んでいる“いつでもどこでも活躍できる、働き方”を今後もますます推進して、時差Bizに貢献していきたいと思います」
- ・東日本電信電話株式会社 取締役総務人事部長 中江康二様
- 「時差Bizの期間中は、フレックス制度やシフト勤務を活用した勤務時間の朝型シフトと、在宅勤務の2点を重点的に取り組み、社員の意識改革のきっかけにしたいと思います」
- ・ファイザー株式会社 労政グループ部長 小川佳政様
- 「通常は、1カ月に取得できる回数に制限がある在宅勤務制度ですが、この7月の期間中はその制限をなくして、在宅勤務制度の活用を推進していきたいと思います」
- ・三井物産株式会社 人事総務部 担当 中野紗希様
- 「個人単位の時差出勤制度を先月より導入しました。個人及び組織のパフォーマンスが最も高まる時間帯を、社員が自ら選んで働くことで、企業競争力につなげることが最大の狙いです」
- ・ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役人事総務本部長 島田由香様
- 「昨年の7月に新人事制度「WAA」(Work from Anywhere and Anytime)をスタートさせました。この制度導入で、働く場所や時間の制限をなくしてから良いことばかり起こっております」
各社マイクリレーの終了後、小池知事、松本零士様も壇上に。
ステージセンターに位置する2名を囲むように、鉄道事業者、参加代表企業の皆様が整列された。
会場の全て皆様にも各自の席で起立していただき、小池知事の「時差Biz~」の掛け声に合わせて、
全員で「開始―っ!」と元気よく右手人差し指を突き上げて、「時差Biz開始宣言」を行なった。
参加者全員が時差Biz開始に向けて心を一つにして、第2回快適通勤プロモーション協議会は無事終了した。